表裏異性能付与
紙はコピー用紙など、一般的には裏表、どちらも同じ性質を持ちます。
しかし製紙の機械によっては1枚の紙を2層、3層に分け、それぞれに別の性質を持たせることができます。
裏表、色が異なるリバーシブルペーパーなどは意匠性で表裏差をつけた例ですが、他の性質を付与した者としては表面に化学合成繊維、裏面に木材パルプを使用することで疎水性と吸水性を兼ねた紙などがあります。
具体的には、表面の化学合成繊維で水を拡散浸透、裏面のパルプで水を吸収させるようなものです。
用途は魚などのドリップを防ぐドリップシートです。
鮮魚や生肉、生野菜などを調理する際、余分な水分を取るかどうかでその味に大きな差があります。鮮度保持紙はその余分な水(ドリップ)を瞬時に吸収します。また、片面は拡散吸収、もう片面は疎水性をもつため、通常の紙だと発生するドリップの逆戻りを防ぎ、食物の劣化を防ぎます。
このような表裏で性質に違いのある紙は食品以外にも様々な用途が期待できます。
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