透明性
透明性を持った紙にはトレーシングペーパー、ワックスペーパー、パーチメント紙、シリコンペーパー、セロファンなどがあります。
トレーシングぺ―パーは高い透明度と強靱な紙質を兼ね備え、設計製図、事務用途など幅広く使用されています。
シリコンペーパーはオーブン料理などに使用する両面に剥離加工した紙のことを指します。 熱や油に強く、蒸気も適度に通すため、蒸し・焼きなどの調理用として広く使われています。
ワックスペーパーは、紙にパラフィンを含浸させ、透明性を持たせた紙です。防水性、耐油紙に優れており、油を含んだ物質の梱包や、お菓子の包装材、加工したものではエコストローなどで使用されています。
パーチメント紙は元々は羊の皮を紙に見立てて使用していた羊皮紙に由来します。その風合いを紙で再現するため、硫酸でセルロース繊維をゲル化した後、乾燥させたものです。ゲル化により紙に独特の透明性が再現されます。
セロハン(セロファン)のはパルプを主原料とした透明素材です。セロハンは手切れ(引裂性)が良く、静電気によるホコリの誘引が少ない(防塵性)のが特徴ですが、現在では生産するメーカーも少なくなってきました。
また最近ではセルロースナノファイバーを使用したフィルムに似た風合いの紙も開発が進められており、ナノセルロースファイバーを使用したフレキシブルプリント基盤の材料への展開など大きな可能紙を秘めた素材です。フィルムの境界がなくなる日も近いかもしれません。
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